邪魔になるカウルや装備品をあらかじめ外しておく
フロントフォークの点検・交換を行うためには、フォークの部分を完全に取り外す必要があります。
たいていのバイクはフロントフォークがむき出しになっているため、簡単に取り外すことができると考える人もいますが、実はカウルやヘッドライトなどのパーツがナットを回す時に邪魔になりますので、意外と面倒な作業となることが多いのです。
そのため、フロントフォークの脱着に取りかかるにあたっては、邪魔になりそうなパーツをあらかじめ外すことがポイントとなります。
面倒臭がってこの作業を怠ると、後で大変な思いをしますし、レンチなどが当たってパーツを傷つけてしまうことにもなりかねません。
そして、フロントフォークを取り外したらそれを置けるような台を近くに用意しておきましょう。
地面に直接置くと、内部に砂などが入って部品をダメにしてしまうことがありますので、こうした用意は欠かせないのです。
ストッパーリングなどの部品の存在をチェックする
フロントフォークのような重要かつ常に衝撃にさらされているパーツの場合、何があっても分解することがないように、ストッパーが付いていることが多いものです。
そのため、フロントフォークを外す時にはストッパーリングを探し、それを外すことから始めましょう。
ストッパーリングの存在に気付かずにいると、いくら他のナットを緩めたり引っ張ったりしても部品が取れることはなく、パーツを傷つけてしまうだけになってしまいます。
その後、トップブリッジやアンダーブラケットなどのボルトを緩めてフロントフォークを引き抜きます。
ソケットボルトを緩める時には、アウターチューブを掴んで固定するのではなく、シャフトのホルダー部分を万力などで固定するようにしましょう
その後ダストカバーを引っ張って外して、オイルシールを留めているサークリップやストップリングを取り外します。
このあたりの作業はモデルによって留め具が異なることがありますので、シートの固定金具を目視しながら外すようにしましょう。
留め具がなくなったら、インナーチューブを引き抜くことができるようになります。
この作業をする時には、慎重にゆっくりと行うのではなく、勢いよく力を入れて抜く必要があります。
引っかかりがあるパーツとなりますので、ゆっくりするといつまでも抜けません。
引き抜くと先端にオイルシートなどの部品が固まっているのが見えるでしょう。
このオイルシートを交換することによってフロントフォークのメンテナンスができます。
他のパーツは洗浄をしてそのまま元に戻しますので、無闇に触ったり工具で叩いたりしないようにしましょう。
こうして引き抜いたパーツは、この後きれいに洗ってオイルを交換することになります。