フロントフォーク内部の部品をチェックして交換が必要か見る
フロントフォークを分解することができたら、それぞれの部品を細かくチェックしていくことになります。
この時には、摩耗がどのくらい進んでいるか、ヘコミなどがないかを見ていくことがポイントです。
たとえば、フォークパイプブッシュやスライダーブッシュはテフロン状態の摩耗を見ていくことになります。
小さな部品ですがこれらが摩耗していたり破損してしまったりすると、フロントフォーク全体のパフォーマンスに影響しますので、手に取ってしっかりと見るようにしましょう。
単にグリスが固まって汚れているだけなら、クリーナーで洗浄することができますのでそのまま使えます。
一方で、ダストシール並びにオイルシールは、状態が良いように見えても交換するようにしましょう。
というのも、この二つはたいていの場合メーカーから純正の部品が提供されていますので、簡単に調達できますし価格も安いので交換した方が安心だからです。
組み立てながらも洗浄とチェックをしっかりとしていく
シート類を交換することができたら、組み立てていくわけですが、組み立てながら洗浄をするとともに今一度部品ごとのチェックを行っていくことがポイントです。
たとえば、インナーチューブをピストンの中に入れる前に、しっかりとインナーチューブをクリーナーで洗うようにします。
この部分は一番動きがあるところですので、グリスの塊などがあると、ショック吸収の効果が薄れてしまうことにもなります。
また、アウターチューブに指す時には、内部に歪みやへこみがないかを目視することが大事です。
というのも、この部分は飛び石などが当たって簡単にへこんでしまうことがあり、もしヘコミや歪みがあると、やはり他のパーツに触れてしまってサスペンションとしての役目が果たせなくなってしまうこともあるからです。
プッシャーと使って慎重にシートを入れていく
点検と洗浄が終わったら、後は順番に組み立てていくだけですが、その際にはワッシャーを新品に交換することや、グリスを塗るべきところはしっかりとまんげんなく塗ることがポイントです。
順番を間違えないように、慌てずに作業を進めていきましょう。
オイルシールを取り付けるときは、リップに傷をつけてしまうこともありますので、周囲をビニールなどで覆って直接触れないようにすることがコツです。
また、最後まで押し込むためにプッシャーを利用して、底までしっかりとはまったということを確認して装着します。
このように、細かなところまで慎重に組み立てていくことで、常に大きな衝撃にさらされるフロントフォークのパフォーマンスを失うことなく、的確なメンテナンスを行うことができます。