サークリップの取り付けは確実に行って外れることがないように
プッシャーを使ってオイルシールを固定することができたら、サークリップの装着を行います。
この際には、サークリップを取り付ける溝の部分がしっかりときれいに洗浄されているか、部品の固定が確実になされていて、溝が均等に見えているかをチェックしましょう。
こうした確認ができたら、サークリップを工具で曲げて穴に入れ込んでいきます。
通常はこれでしっかりと溝に入るのですが、ゆるみがないかどうかを確実に確認するために、小さ目のドライバーなどで押し込むようにします。
サークリップはパーツの固定を確実にするためのものですので、これが中途半端な状態だと思わぬアクシデントにつながりかねません。
サークリップの装着が終わったら、ダストシールをかぶせればこの部分の組み立ては完了します。
オイルの量を正確に入れる
パーツの組み立てが終わったら、フロントフォークオイルを入れていくことになります。
このオイルについての注意点ですが、できるだけメーカー純正のものを使用するようにします。
もし純正オイルが手に入らないようなら、指定されている粘度のものを必ず入れるようにしましょう。
そして、オイルを注いで入れていくわけですが、正確な量を注ぐようにすることが求められます。
オイルの量を量りながら入れるよりも、オイルがどこまで入っているかを油面を見ながら決めた方が正確ですので、オイルを注ぎつつゲージで測ると良いでしょう。
ある程度の量を入れたら、ダンパーを動かして空気を逃がしてあげるようにしましょう。
パーツ内の空気が抜けたかどうかの判断は、上下に動かした時に「ジュッ」という音がするかどうかです。
この音がしているうちは空気が入っていますので、上下に動かす作業を繰り返して音がなくなるまで行います。
確実に空気が抜けていないとショック吸収が抜けてしまう原因になりますので、焦らずにしっかりと行いましょう。
最後まで慎重に作業を行う
ここまですることができたら、スプリングを入れていくことになりますが、スプリングの感覚が細かくなっている方が最後になるように入れることを忘れないようにしましょう。
また、フォークボルトをかぶせて締めていくときは、ゆっくりと角度をチェックしながら慎重に締めていくことが重要です。
この部分のねじ山はかなり細かく切られていますので、焦って斜めに入れてしまうと、ねじ山をつぶしてしまうことになるからです。
ここまで来たら後はアウターチューブに入れれば完了となります。
フロントフォーク周りの部品はちょっとしたことで傷つけてしまう可能性もありますので、最後までゆっくりと焦らずに作業をすることがポイントです。