ばらすときには注意を怠ることなく丁寧に行う
リアサスリンクはグリスの働きによって滑らかに衝撃を吸収できるようになっています。
この部分のグリスが劣化したり減ってしまったりすると、途端にガツンとした衝撃がシートに伝わるようになり、不快な感覚を与えてしまいます。
そのため、ある程度の期間が経ったらリアサスリンクを分解してグリスの洗浄と再塗布を行う必要があるのです。
リアサスリンクは、絶えず大きな衝撃がかかるところですので、ナット類がしっかりと締め付けられています。
また、この周辺にはいろいろなパーツが密集していますので、ナット類を外すのが大変なこともあります。
アングルによってラチェットの長さなどを変えながら、しっかりと固定して外していくようにしましょう。
また、リアサスリンク自体を外して分解する時には、組み立てる時のことを考えて、部品やナットを分かりやすく配置しておきましょう。
もし、組み立てる時にどのように部品が組み合わされるのか不安に思うようであれば、分解しながら写真を撮っていくと良いでしょう。
しっかりと古いグリスを洗い流しておく
分解することができたら、リンクの部分がどのくらいの滑らかさで動くかを確認することや、それぞれの部品に摩耗やひび割れなどが入っていないかを確認しましょう。
もし、何らかの損傷が生じているのであれば、何らかの拍子に壊れてしまうこともありますので、その場で交換した方がベターです。
特に部品に異常がないようであれば、それぞれの部品を丁寧にパーツクリーナーで洗浄していきます。
その際には、エアガンでクリーナーを吹き付けるようにして洗浄していくのがベストです。
圧力がかかった状態でクリーナーが吹かれますので、グリスがきれいに落ちていきます。
リアサスリンクのメンテナンスではこの洗浄作業が肝となります。
しっかりと洗浄できていないと、いくらその上からグリスを塗っても効果がしっかりと発揮されないからです。
質の高いグリスをまんべんなく塗布する
洗浄が済んだらウレアグリスやリチウムグリスの高品質のグリスを塗るようにしましょう。
塗布はすべての部品にまんべんなく塗ることがポイントで、塗り残しが決してないようにします。
そして、部品ごとに組み立てていくことになりますが、その際には毎回動きがスムーズになっているかを動かしながらチェックすることを忘れないようにしましょう。
どの部品もスムーズに動いてくれることを確認したらボディーに戻していきます。
この場合に注意する点としては、決められているトルクでナットをしっかりと締めるということです。
締め過ぎはパーツの破損や変形につながりますし、締めが甘いと常に強い衝撃がかかるところですので、自然と緩んでしまって事故の原因になりかねません。