ブレーキキャリパーの役割と仕組みについて解説
ブレーキキャリパーはその名の通り、バイクのブレーキに関わる部品の一つで、ディスクブレーキタイプのバイクで使われます。
ブレーキをかけるときバイクはレバーを握りますが、レバーを握ると油圧が発生します。
ブレーキホースを通じて、ブレーキキャリパーに油圧は流れていきます。
すると、キャリパーの内部で油圧の力によってピストンが押し出されます。
このピストンの力によって、ブレーキパッドがブレーキディスクに押し当てられてタイヤの回転を抑制します。
これが、ブレーキキャリパーによってバイクが止まる仕組みです。
ブレーキキャリパーのメンテナンス方法とは?
ブレーキキャリパーは定期的にメンテナンスする必要があります。
さもないと、引きずりと呼ばれる現象が発生しやすくなるからです。
引きずりとは、ブレーキレバーを握っていなくても軽くブレーキのかかった状態が続く現象をさします。
引きずりが発生してもそのままにしていると、ブレーキパッドが偏摩耗してしまう、燃費が悪化する、ペーパーロックが起こりやすくなるなどマイナスの影響をもたらします。
ですから、定期的にブレーキキャリパーはメンテナンスしなければならないわけです。
ブレーキキャリパーのメンテナンス方法ですが、まずマウントボルトを外してください。
この時、まっすぐに外すように注意しましょう。
まっすぐ外さないと、ディスクローターが曲がってしまう恐れがあるからです。
マウントボルトを外せば、ブレーキキャリパー本体が外れるはずです。
本体の外れたところで、今度はパッドピンとパッドスプリングを外しましょう。
もしこの2つのパーツに摩耗が見つかったのであれば、新しいものと交換してください。
次にブレーキパッドを取り外しますが、この時、内側か外側どちらかに印をつけておくのがおすすめです。
さもないと、組み立てるときにどちらが内側かわからなくなる恐れがあるからです。
この状態でブレーキを握ると、ピストンを露出できます。
続いて、露出したピストンをきれいに磨いてください。
中性洗剤と使い古した歯ブラシを使って磨くとやりやすいです。
汚れがこびりついていて落ちなければ、水ではなくぬるま湯を使うと落ちやすくなります。
ピストンを掃除した後は、エアーもしくはウエスを使って乾燥させます。
もし水分が残ったままで次の作業をすると、さびやすくなるからです。
ピストンのラバーグリスを塗り、ピストンを指で押したり、ブレーキレバーを握ったりしてグリスをなじませていきます。
グリスがなじんできたら、ブレーキパッドやパッドスプリング、パッドピンを元に戻して、キャリパー本体をバイクに取り付けて完了です。