潤滑油を簡単にワイヤーに流せる優れもの
「最近、なんだかクラッチが重い」と感じているバイク乗りにおすすめしたい便利な工具の一つが、ケーブルインジェクターと呼ばれるものです。
ケーブルインジェクターは、大ヒットを記録したバイクメンテナンス用品の一つです。
そのヒットの理由は、何と言ってもとにかく楽に潤滑油をワイヤーに流すことができるという点にあります。
ケーブルインジェクターは、主にクラッチワイヤーに油を入れる時に使用したい工具です。
1000円以下というリーズナブルな価格で購入できるものが多いにもかかわらず、自宅で行えるバイクのメンテナンスに必要不可欠なアイテムでもあります。
使い方も比較的シンプルで定番アイテムの一つなのですが、これの使い方を知らない人は意外に多いようです。
まず基本中の基本として、ワイヤーに油を入れる時にはケーブルインジェクターを使うと覚えておきましょう。
ケーブルインジェクターの使い方
ケーブルインジェクターを使う時には、スプレータイプのワイヤーグリスと組み合わせてメンテナンスを行いましょう。
油圧クラッチには使用できないので要注意です。
また、末端の形が合わないことが多いのでメーターケーブルやスロットルワイヤーにも使用できないケースがあります。
実際にケーブルインジェクターを使う時には、クラッチワイヤーを外してからの作業になります。
クラッチレバーの根元にあるのがクラッチワイヤーと言われるパーツで、遊びを調節するアジャスターを緩めれば簡単に外すことができます。
中には、工具を使わずに外せるほどシンプルな作りになっているロードバイクもあります。
無事にワイヤーを外すことが出来れば、ケーブルインジェクターを用意します。
ワイヤーをセットしつまみ部分を軽く染めたら、ワイヤーグリスをセットしましょう。
グリスがセットできたら、次は少し強めに締めます。
クラッチの本体側から、プシュプシュとオイルが出るようになれば問題なく動いている証拠です。
グリスをこのように楽に噴射すれば、クラッチがより軽くスムーズに動かせるようになります。
ケーブルインジェクターを使うときの注意点
インジェクターをはめてワイヤーグリスのノズルを注入する際には、オイルが溢れ出てしまい服や手が汚れてしまう可能性もあるので、ウエスなどでカバーしてから作業するのがおすすめです。
グリスが溢れてしまい失敗したと思っても、少しのズレが漏れの原因になっていることもありますから、焦らずにノズルをセットする位置を調整してみましょう。
ケーブルインジェクターは様々なメーカーから発売されているので、アジャストの数など少し異なる部分はありますが基本的には作りが同じなので一度できるようになると、とても便利です。
バイクを買ってから一度もオイルを注入したことがないという方は、試しに挑戦してみてはいかがでしょうか?